職業訓練を履歴書や職務経歴書にどう反映すれば良いか
職業訓練は短期間で実践的なスキルを身につけられる有益な学びの場として、多くの人々に利用されています。
特に再就職やキャリアチェンジを目指す方にとっては、貴重な経験や資格取得の機会を提供するものです。
しかし、その経験を履歴書や職務経歴書にどう記載するべきか、また職業訓練が「学歴として認められるのか」という疑問を抱く方も少なくありません。
実際、職業訓練をどう評価するかは応募先の判断に委ねられる部分が大きく、絶対的な正解は存在しません。
そこで今回は、職業訓練を応募書類に効果的に反映させる方法や、面接でのアピールの仕方について具体的に解説します。
1. 職業訓練は学歴として認められる?
まず、職業訓練が学歴として認められるかについてですが、基本的に学歴欄に記載しても問題はありません。
多くの履歴書フォーマットでは、学歴欄が最後の学歴を記載する欄として設けられています。
しかし、職業訓練は厚生労働省が管轄する実務重視の教育であるため、
文部科学省が定めるいわゆる「学歴に該当しない」と言われるケースが一般的かもしれません。
そのため、履歴書では「職歴欄」に記載されることが多いのですが、実際には学歴欄に記載されているケースも少なくありません。
応募先の印象が良いかどうかが重視されるため、絶対的なルールは存在しないのです。
また、学歴欄に記載することを推奨される場合も、職業訓練校によっては、受講者に対して学歴欄に記載することを助言する場合もあります。
特に、訓練内容が応募先にとって有益である場合や、学歴欄が空白で目立つ場合に、そうした記載を推奨されることがあります。
こうした助言は、訓練校が再就職支援の一環として応募者の書類が採用担当者に好印象を与えるよう工夫している結果です。
そのため、実際に学歴欄に記載したとしても特別な扱いではなく、むしろ応募者の強みを引き出すための方法と考えられます。
また、職業訓練校が短期大学であれば学歴欄に記載することになります。
2. 履歴書や職務経歴書での職業訓練の記載例
では、具体的にどのように職業訓練の経験を履歴書や職務経歴書に反映すれば良いのでしょうか。
職業訓練を履歴書や職務経歴書に反映させるポイント
職業訓練は再就職やキャリアチェンジにおいて有効なステップであり、履歴書や職務経歴書でその成果を適切にアピールすることが重要です。
以下では、具体的な記載方法と面接でのアピールのポイントを解説します。
1. 履歴書での記載方法
(1) 学歴欄に記載する場合
学歴欄が空白になりそうな場合や、訓練内容が応募職種に直接関連する場合は、学歴欄に追加します。
例:
- 2020年3月 〇〇高等学校普通科 卒業
- 2024年4月 〇〇公共職業訓練校 医療事務コース修了(~2024年9月)
ポイント:
(2) 職歴欄に記載する場合
訓練内容をスキルや成果としてアピールしたい場合は職歴欄に記載します。
例:
- 2023年4月~2023年9月
- 〇〇公共職業訓練校 ITエンジニアコース修了
- PythonとJavaのプログラミング基礎を修得
- チームでのウェブアプリケーション開発を経験
ポイント:
訓練中の具体的な活動や成果を記載し、実践的な経験を強調。
(3) 独立したセクションを設ける
訓練が複数ある場合や特にアピールしたい場合、「訓練歴」を独立セクションとして設けます。
例:
【訓練歴】
- 2023年4月~2023年9月
- 〇〇公共職業訓練校 介護福祉士コース修了
- ・身体介護、生活援助の実習を経験
2. 職務経歴書での記載方法
(1) 訓練内容を具体的に記載する
職務経歴書では、訓練で学んだ知識や経験を具体的に記載し、応募する職種に関連づけます。
例:
(2) 訓練成果を数字や具体例で示す
訓練中のプロジェクトや資格取得などを記載し、成果を明確にアピールします。
例:
- グループプロジェクトで医療費明細書の作成を指導役として担当
- 修了試験でトップ3%の成績を達成
上記をまとめますと、こんな感じになります。
【3. まとめ】
職業訓練は、履歴書や職務経歴書において「学歴」としても「職歴」としても記載可能です。
どちらに記載するかは応募先の印象を考慮して柔軟に判断する必要があります。
また、職業訓練校では、応募者の状況や志望業種に応じて学歴欄への記載を助言する場合もあります。
迷った際は訓練校のアドバイスを参考にするのも一つの方法です。
職業訓練は履歴書の記載だけにとどまらず、自身のキャリア形成において重要な要素です。
適切な記載とアピールによって、その価値を最大限に引き出しましょう。