この記事でわかることは、次の3つです。
未経験から正社員になるには「求人を探す前」が重要
「未経験でもできる仕事を探したい」と考えると、まず「未経験歓迎」「経験不問」などの求人を検索したくなります。もちろん、それも一つの方法です。
ただし、特に30代・40代から未経験の仕事へ転職する場合は、求人を探す前に、次の3つを考えておくことが大切です。

「販売の仕事しかしてこなかったけど、製造業に転職できますか?」

「販売経験しかない」と考えるのではなく、
「販売経験+新しい仕事に必要な技能」
という組み合わせを作る方法がありますよ。
たとえば、職業訓練で製造分野の技能を学んでから求人を探す方法です。
30代・40代の未経験転職は「これまでの経験を捨てない」
「未経験」といっても、状況はさまざまです。
特に30代・40代では、これまでの仕事経験を新しい仕事につなげることが重要です。
たとえば、次のように経験を言い換えられます。
「販売しか経験がない」ではなく、「販売職で顧客対応や在庫管理、スタッフ間の調整を経験してきた」と整理します。
そこに職業訓練や資格取得などで身につけた知識・技能を加えれば、「これまでの経験+新しい仕事の知識・技能」として応募先に伝えられます。
経験をうまく書き出せないときは、自己分析ツールや、履歴書・職務経歴書の作成ツールを使う方法もあります(後半で紹介します)。
未経験から正社員を目指す4つのルート
未経験から正社員を目指す方法は、一つではありません。
| ルート | 向いているケース | 主な手段 |
|---|---|---|
| 経験を活かす | 異業種でも経験を活かしたい | ハローワーク・求人サイト |
| 職業訓練を利用 | 新しい職種の技能が不足している | ハローワーク・ハロートレーニング |
| 求人サイト中心 | 自分で比較・応募したい | Indeed・求人ボックス・スタンバイ・リクナビNEXTなど |
| 転職エージェント | 求人紹介や応募支援を受けたい | 転職エージェント(詳しくは) |
30代・40代で未経験分野を目指すなら、「職業訓練+求人サイト」のように、複数の方法を組み合わせるのも一つの方法です。
求人の選び方に迷う場合は、年代を問わず、転職エージェントに相談して求人紹介や応募支援を受ける方法もあります。
30代・販売職から製造系へ|ものづくり系職業訓練を利用するケース
ここで紹介するケースは、特定の個人の実話ではなく、未経験転職のルートをイメージするためのケースモデルです。
実際の訓練コースや募集状況は、地域・時期によって異なります。
30代で販売職をしているAさんが、「製造業に転職したい。でも製造業の経験がない」とします。
「製造・未経験」の求人を探して応募する方法もありますが、製造分野の知識・技能が不足しているなら、先に職業訓練を利用する方法もあります。

「製造経験がない」という弱点だけを見るのではなく、「社会人経験があり、製造分野の技能も学んでいる」
という状態を作るわけですね。
製造業に限った事例ではありませんが、厚生労働省のハロートレーニング就職事例では、販売・営業の経験から「電気・通信施工技術科」を受講して電気・通信工事技術者として正社員採用につながった事例や、販売職から「住宅リフォーム技術科」を受講して住宅プランナーとして正社員採用につながった事例が紹介されています。
最初の一歩は、ハローワークで「自分の地域に、ものづくり系の訓練があるか」を聞いてみることです。
40代・営業職から医療事務へ|資格取得を組み合わせるケース
こちらも特定の個人の成功談ではなく、40代の未経験転職を考える際のケースモデルです。
40代で営業職をしてきたBさんが、「営業ではなく、医療事務に転職したい」とします。
この場合、「40代・未経験・一般事務」だけで求人を探すのではなく、医療事務という専門性のある事務職を目指す方法があります。

「40代未経験だから無理」と考えるのではなく、
「40代・営業経験あり+医療事務の知識・資格あり」
というところまで準備してから応募するわけですね。

「同じ40代未経験でも、何を身につけてから応募するかで、探せる求人が変わりそうです」
資格があれば就職できる、という意味ではありません。
資格取得の目的は、「資格さえあれば採用される」と考えることではなく、未経験から応募するときに専門性を示せる材料を増やすことです。
未経験から正社員を目指すなら、求人サービスを使い分けよう
ここで紹介するサービスを、すべて使う必要はありません。大切なのは、「何のために使うのか」を決めることです。
| 目的 | サービスの候補 | 詳しくは |
|---|---|---|
| 公的な相談・職業訓練 | ハローワーク | 相談する |
| 経験・適性の整理、応募書類づくり | ミイダス・キャリアインデックス | 経験を整理する |
| 幅広く求人を探す | Indeed・求人ボックス・スタンバイ・リクナビNEXT | 求人を探す |
| 求人紹介・応募支援 | 転職エージェント | 転職エージェント |
迷ったら、ハローワークで相談しながら、求人検索サイトを1つ使うところから始めれば十分です。
相談する|ハローワーク
ハローワークは、求人紹介だけでなく、就職相談、応募書類・面接に関する支援、職業訓練の相談などにも利用できます。
特に30代・40代で、「未経験の仕事に行きたいけれど、何から始めればいいか分からない」という場合の相談先の一つです。
所在地や手続きの案内は、ハローワークインターネットサービスで確認できます。
経験を整理する|ミイダス・キャリアインデックス
求人を探す前に、これまでの経験や強みを整理しておくと、応募先とのつながりを説明しやすくなります。
ミイダス|自分の経験・適性を整理したい人
自分の経験や適性を整理するための診断機能があります。
「未経験だから、今までの経験は全部リセット」と考えるのではなく、「これまでの経験を別の仕事にどう活かせるか」を考える材料として利用できます。
転職エージェントに相談するルートもある
次のように感じる場合は、転職エージェントに相談する方法もあります。
- 未経験の仕事に挑戦したい
- 自分に向いている仕事が分からない
- 求人を探しても、どれに応募すればいいか分からない
転職エージェントを利用するルート
求人サイトで検索し、気になる求人を確認
まずは自分で、どんな求人があるかを眺めてみます。
自分だけでは判断しにくければ、エージェントに相談
経験や希望を伝えて、自分に合う求人があるかを確認します。
求人紹介・応募書類・面接対策を受ける
サービスによって、書類の添削や面接対策などの支援を受けられます。
応募
納得できる求人に応募します。
転職エージェントは、年代・職種・勤務地などによって、紹介できる求人が異なります。
「未経験なら全員エージェントを使う」のではなく、自分の条件に合う場合に利用する選択肢と考えましょう。
年代・目的別|転職エージェントの選び方
対象の年代や職種は、サービスごとに違います。登録の前に、公式ページで対象や条件を確認してください。
| 状況 | サービスの候補 |
|---|---|
| 年代・職種を問わず、幅広い求人を見たい | リクルートエージェント |
| 10〜20代で、未経験から正社員を目指したい | UZUZ・タネックス・みけジョブ |
| 20代で、未経験からITエンジニアを目指したい | ウズウズIT |
| 40〜50代で、IT分野の経歴がある | エイジレスエージェント |
リクルートエージェント|年代・職種を問わず、幅広い求人を見たい人
知名度の高い転職エージェントで、幅広い業種・職種の求人を扱っています。
ただし、未経験者に特化したサービスではないため、未経験で応募できる求人があるかどうかは、職種や地域によって異なります。
まずは経験や希望を伝えて、紹介してもらえる求人を確認してみましょう。
UZUZ(ウズウズ)|10〜20代の第二新卒・既卒・フリーターなど
10〜20代の第二新卒・既卒・フリーター・ニートなどを対象にした、就職・転職エージェントです。転職を具体的に考えている方向けのサービスです。
タネックス|10〜20代で、未経験から正社員を目指したい人
10〜20代の未経験者の正社員就職に特化した転職サービスです。転職を具体的に考えている方向けです。
みけジョブ|20代の未経験求人から探したい人
20代の未経験求人だけを集めた求人サイトです。エージェントに相談する前に、まず自分で求人を見てみたい場合に使えます。
ウズウズIT|20代で、未経験からITエンジニアを目指したい人
20代で、未経験からITエンジニアを目指したい方の就職をサポートするサービスです。
転職を具体的に考えている方向けです。IT以外の職種を目指す場合は、ほかの選択肢を検討しましょう。
エイジレスエージェント|40〜50代で、IT分野の経歴がある人
40〜50代のIT人材向けの転職支援サービスです。
IT分野の経歴がある方向けなので、医療事務や製造など、ほかの職種を目指す場合は別の選択肢を検討しましょう。
「未経験歓迎」だけで求人を探すときの3つの注意点
最初に、絶対条件・希望条件・妥協できる条件を分けておきましょう。
| 区分 | 例 |
|---|---|
| 絶対条件 | 正社員、勤務地、勤務時間(夜勤なしなど) |
| 希望条件 | 土日休み、賞与あり |
| 妥協できる条件 | 給与、仕事内容の一部 |
応募しても通らないときは「求人の探し方」も見直す
未経験求人に応募しても書類選考で落ち続けると、「もっと求人を探さなければ」と考えがちです。
しかし、次の点も確認してみましょう。
知識・技能が足りなければ職業訓練、資格が必要なら資格取得、求人が少なければ隣接職種も検討します。
このように、原因に合わせて対策を変えます。
未経験から正社員を目指す6ステップ
絶対条件を3つ決める
勤務地・雇用形態・勤務時間など、譲れない条件を決めます。
これまでの経験を書き出す
仕事内容だけでなく、顧客対応、PC操作、調整力など、身につけた能力まで整理します。
希望職種の求人を確認する
20件程度の求人を見て、「資格が必要」「CAD経験が必要」「医療事務の知識が必要」など、共通する条件を確認します。
不足しているものを補う
必要なら、職業訓練、資格取得、自己学習などを利用します。
複数の求人サービスで探す
ハローワーク+求人検索サイトなど、複数のルートから求人を集めます。
応募→結果→修正
不採用になったら、求人の選び方、応募書類、志望動機、経験の伝え方、面接のどこを修正するか考えます。
まとめ|未経験から正社員になるなら「求人探し」から逆算しない
未経験から正社員を目指すときは、「未経験歓迎の求人を探す」だけではなく、「自分が目指す仕事に近づくには、何を補えばいいのか」から考えてみましょう。
30代・40代の未経験転職で大切なのは、「未経験だから応募する」のではなく、未経験だからこそ、何を身につけて、これまでの経験とどう組み合わせるかを考えることです。
たとえば、次のように組み合わせます。
上のステップの順番で考えることで、未経験転職の選択肢を整理しやすくなります。
迷ったら、まずハローワークに相談するか、気になるサービスを1つだけ使ってみるところから始めましょう。
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